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2005/03/04

ランチェスター

  軍事戦略理論には、戦略のバイブルといわれる「孫子の兵法」や、戦略と戦術を明確に分けて定義したクラウゼヴィッツ(18世紀のプロシア軍参謀)の「戦争論」などがあるが、戦争を、はじめて定量的、統計的、数学的に取り扱ったのが、F・W・ランチェスターである。ランチェスター以前の理論は、戦争を定性的にしか捉えておらず、思想、哲学、観念といったものであった。ランチェスターによって、戦争は、はじめて科学されたのである。

  F・W・ランチェスター(1868~1946)は軍人ではない。イギリスのエンジニアだ。はじめ自動車に取り組んでいたが、第一次世界大戦の頃、航空機、戦闘機の開発に携わった。そして、自らが開発した戦闘機が実戦でいかなる戦いをしているのかに興味を持ち、戦闘の資料を集め、統計的に分析し、発見したのが「ランチェスター法則」である。戦いにおける兵力数、武器性能と、損害量の関係を2つの数式であらわした。これが、ランチェスター戦略の原点だ